「お酒由来のカロリーは消費しやすいから太りにくい」「甘いお酒は糖質をたくさん含むから太りやすい」
もしくは、「ダイエットするならまず晩酌からやめなさい!」「ビールや日本酒は太りやすいから避けるべき」などなど、お酒のカロリーについては色々な説や主張があるようです。
実際には、純粋なアルコールは1gにつき約7kcalのエネルギーを含みます。これは糖質や脂質に比べて消費されやすいエネルギーですが、体内に増えすぎると中性脂肪として蓄えられるという説もあります。
また、アルコール由来のカロリーが消費されている間は糖質・脂質由来のカロリーが待機状態になりますので、基礎代謝や運動で消費し切れなければやはり蓄積されることになります。
結局、飲みすぎてしまうと太りやすいということに変わりはないようですが、そうなると気になるのは酒類によるカロリーの差。純粋アルコールを薄めて飲むわけではない以上、当然アルコール以外の成分によってカロリーに高低があります。
日本酒(清酒)に含まれるカロリーは、銘柄によって多少上下しますが、100mlあたりおおよそ105kcalです。同じく100mlあたりで、日本酒よりカロリーが低いものは……
- ビール ・・・ 約40kcal
- ワイン ・・・ 約75kcal
対して、カロリーが高いものは……
……となっています。
一般的に、アルコール含有量が多いもの、糖質含有量が多いものほど高カロリーになっているのが分かりますね。
日本酒はもろみの段階で酵母が糖分を消費してしまうため、甘口のお酒でも糖質含有量は高くありません。
また、アルコール度数も醸造酒の中では高めとはいえ、蒸留酒ほど高くはならないため、カロリーは酒類の中でも低めなのです。
しかし、だからと言って「日本酒=太りにくいお酒」というわけではありません。上で比較したのは100mlあたりのカロリーですが、実際に飲む際には酒類ごとに量が大きく異なります。
ビールであれば数百mlのジョッキで何杯も飲むことができますし、ウイスキーはロックや水割りで飲むことが多いため実際の摂取量自体はかなり小さくなるのが普通です。日本酒も、100ml=約半合で済むことはあまり無いのではないでしょうか。
例えば3合飲んだ場合は、180ml×3=540ml、カロリー換算で約550kcal。これはウイスキーだと約220ml、食事で言えばカレーライス一食分にも匹敵するカロリーです。
これ以外に肴をつまんで〆にはご飯ものや甘いものを食べて…、となると、オーバーカロリー気味なのは否めませんね。ダイエット中は、お酒は控えめに楽しむほうが良いようです。