せっかくの楽しいお酒の思い出を一気に台無しにしてしまう二日酔い。
ひどい頭痛や吐き気と戦いながら、お酒を飲んだあとのこの辛ささえなければ、と思ったことのある方も多いのではないでしょうか。
ここでは、そんなつらい二日酔いにならない為に、お酒を飲む前にできる対処法を紹介します。
水分を取っておく
酔いの回り方は、血中アルコール濃度に比例します。体内に吸収されるアルコールの量が同じであれば、血液量が多いほうが酔いにくいのです。
摂取した水が体内に吸収され、血液や体液として利用できるようになるまでにはタイムラグがありますので、お酒を飲み始める前から、良く水分を取るようにしておきましょう。
ちなみに、不要物の排出や血液の状態を良好に維持するなど、水分の摂取は健康な体作りにも重要です。
お酒をおいしく飲むにも、まずは健康な体があってこそ。お酒を飲まないときにも、こまめな水分補給を心がけましょう。
当日は大きな負荷のかかる運動を避ける
健康維持が大事だからといって、飲酒の前に大きな負荷のかかる運動をしてはいけません。
直前の運動は血流量を上げてしまうので絶対避けるべきなのはもちろんですが、運動後数時間経っておちついていても、体内では破損した筋肉などの回復が続いています。
すでに何割か体力をそちらに割いている状態では、アルコールに対処する力は当然落ちますので、普段と同じつもりで飲んでいると、予想以上に速く酔いが回り、二日酔いの原因になります。
逆に、筋肉の回復や体力の増強など、運動の効果にも悪影響があります。
どちらにせよ、運動をした日はお酒を控えたほうがよいと言えるでしょう。
事前に食事を摂っておく
体内でのアルコールの吸収は、胃と小腸の上部で行われますが、一般的に小腸よりも胃のほうが吸収スピードが緩やかになります。
肝臓は送り込まれてきたアルコールを分解できるスピードが決まっているため、一気に吸収が進むと対処しきれず、そのまま血液に乗って体内を回るアルコール量が増えます。
つまり、できるだけお酒が胃の中にとどまる時間を長くしたほうが良いのですが、空腹時にお酒を飲むとすぐに胃を通過して小腸まで到達してしまうのです。
「お酒飲むときには肴はいらないよ」という方は特に、飲み始める前に軽食でも良いので食事を済ませるようにしましょう。
薬を飲んでいるときは飲酒を控える
薬の成分も、アルコールと同じように肝臓と腎臓に負荷をかけます。
お酒と一緒に飲むと、薬の種類にもよりますが、アルコールの代謝を阻害したり逆に薬の効果を増減してしまう可能性があります。場合によっては二日酔いどころではなく著しく健康を害したり、命に関わる可能性すらあります。
強い薬を飲まねばならないような体調の時のお酒は当然控えるとして、「二日酔いになりそうだから」という理由で頭痛薬を飲んだりするのもやめましょう。
休肝日を作る
アルコールの分解には、上記のように体力を消費します。
特に眠っている間に処理が終わらないほど飲みすぎてしまった場合、肝臓は日中も働き続けることになります。
徹夜で昼過ぎまで仕事をして、ようやく終わったと思った頃また大量の仕事が・・・、では当然疲労がたまっていってしまいます。
そんな状態では普段どおりの代謝能力が発揮できず、二日酔いになりやすくなるのも当然です。
また、ずっとそんなことを続けていると、肝硬変やがんなど、重大な病気のリスクも抱え込むことになります。そうなってしまったら、すぐに命まで失わなくとも、もう一生お酒を飲めなくなる、何てことも・・・。
適度な飲酒量でも週に一度、飲みすぎる傾向があるなら一日おきに休肝日を設け、肝臓をいたわりましょう。