2015年現在、日本全国に点在する日本酒の蔵元は1500件あまり。
そのうち、自社で酒造りを行って販売している、いわゆる自醸蔵は1300件前後と見られています。
(廃業のほか、休眠状態になったり復活したりする蔵もあり、件数は常に変動しています)
都道府県別蔵件数は、89件で新潟県がダントツのトップ。
廃業等で蔵数は減少しているとはいえ、約90件はさすが酒処と言えるでしょう。
いまのところ、北は北海道から南は沖縄まで、47都道府県全てに一軒以上の日本酒蔵があるようです。
生産量は、年間483341kl(2012年度)。
これは日本で生産されるアルコール飲料全体の約6%であり、国民一人当たり約2升を消費している計算になります。
一年あたりの蔵元の減少数は、ピークを迎えた1973年以降平均32件。
これは、もしこのまま減り続けていくと、40年後には蔵元がすべてなくなってしまうほどのスピードです。
最盛期から比べると、業界全体の縮小と厳しい経営状況がうかがえる数値が並んでいるのがわかります。
海外から日本文化への注目が大きくなる中、「国酒」である日本酒業界の再興は酒蔵関係者のみならず日本酒ファン全体の悲願とも言えますが、その道のりには小さくない問題が山積しているようです。