四国地方は、徳島県、香川県、愛媛県、高知県の四県からなる地域です。
四国全体が巨大な険しい山の集合体のようになっており、そこから流れ出す仁淀川、四万十川、吉野川などの伏流水を使用して酒造りが行われています。
標高の高い場所では冬の醸造期間は十分な寒さを得られるようですが、全体的に温暖な地域なので、醸造時の温度管理に苦心してきた歴史を持つ蔵元が多いようです。
全体的な傾向として地元産の酒米を使用することに対するこだわりが強く、ほかの地域では通常兵庫県産山田錦が使用される大吟醸などについても、地元で栽培した山田錦や四国特有のオオセトなどの酒米を使用するケースが多く見られます。
ほかにも、地域の蔵元が合同で農家と協力して勉強会や特別栽培を行うなど、原料の酒米に対する真摯なアプローチがなされています。
また日本酒以外にも、すだちなど地元産のフルーツを使用したリキュールやかなり本格的な焼酎を造っている蔵が非常に多く、四国の蔵元の特徴のひとつとなっています。