数え方 印刷する

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液体

 現代では液体の量を表すのには、基本的に「リットル」「CC(シーシー)」などの単位が使われています。

 しかし、ほんの200年ほど前まで、日本では「尺貫法」という単位が使われており、日本酒の数え方にもその名残があります。

 例えば、一合枡、二合徳利、一升瓶、一斗缶などなど…。これらは実際にはどれくらいの分量なのか、見てみましょう。

 なお、尺貫法からリットルに直す際には本来かなり細かい端数が出ますが、この記事では小数点以下を省略しています。

  • 一合
    180ml。お料理などで「1カップ」といったときもこれと大体同量です。また、今ではあまり使われなくなった単位ですが、液体容量での「1匁(もんめ)」は、1/10合=18mlです。
  • 一升
    1800ml=10合。一般的に、お店で売られている日本酒の「大きいほうの瓶」の容量です。1900年に大手メーカーが大々的に売り出してから、近年まで日本酒の代表的な小売の容量でしたが、飲酒量や家族形態の縮小、さらには日本酒自体の消費量の低下から、最近では4合瓶=720mlに取って代わられつつあります。
  • 一斗
    18L=10升。どちらかというと、お酒よりも薬品や塗料を入れた四角い箱の名称として知られている単位ですが、今でも酒蔵から飲食店などに直接卸す際に使われることがあります。
  • 一石
    180L=10斗。「いっこく」と読みます。販売や流通の単位というよりは、主に酒蔵の生産量を表す際に用いられます。
サイズ

 ちなみに、現在酒造免許を取得するには年間見込み生産量の下限があり、日本酒の場合60000L以上の生産が必要です。

 これはおおよそ333石で、実際に家族経営などの小さな酒蔵の生産量を見ると、400石前後であることが多いようです。なお、60000Lを家庭の身近な容器で言うと、大体ユニットバスのバスタブ300杯分ほど。

300

 個人で飲むために免許を取得して、合法的に自家製日本酒を…というのは現実的にはかなり無理があるようですね。

 また、これら以外にも「人と飲み交わす際の単位」というものがありました。

枡の山
一盃
一盃

約4合。現在では、飲みにいって「まあ、まずは一杯」などとすすめられた場合は、その時持っているグラス、もしくはお猪口の一回分の容量を指すのが普通ですが、本来の意味で言うならかなりたっぷりとした量を一緒に飲もうということになりますね。

一献
一献

酒宴において、もてなす立場の人が一盃分入った酒を注いで回り、これが一回りすること。量ではなく宴の時間、もしくは進行の単位です。

 これら二つは、もう本来の意味はほとんど失われてしまっていますが、それにもかかわらず言葉だけが残っているところに、今も昔も変わらない、親しい人とお酒を酌み交わすということへの喜びのようなものを感じ取ることができます。